こんにちは、みよしです。
今回ご紹介するのは群馬県北部の中でも更に奥の奥利根と呼ばれる地域にある、関東の水瓶と呼ばれる水源の一つである「奈良俣ダム」の散策です。何かと制限の多いイメージのあるダムですが、建造当時から一般の通行を前提とした設計になっているダムで、ダム周辺を全体に楽しめる作りになっています。ともかくバカでかい!
ダム銀座奥利根の奈良俣ダムを中心とした自然いっぱいの散策をご紹介します。
アクセス
公共交通機関で行くには
1.JR上越線水上駅からバス
関越交通水上線、湯の小屋行き
バスルートは利根川沿いのルートを通りますので幾つかダムを通過しながらぐんぐんと標高を上げて行きます。本流の渓谷を走るので、いかにも秘境へのアクセス感があって見た目に飽きないのですがカーブが大きく傾斜のきつい坂道も多いので乗り物に弱い方はつらいかもしれません。
関東の水瓶と呼ばれる大型のダムエリアに入って行きます。ダムが好きな方には面白いルートなのではないでしょうか。
谷川岳ロープウェイ駅の便とお間違えないように。
2.JR上越新幹線上毛高原駅からバス
駅から谷川岳ロープウェイ駅行きで水上駅での乗り換え。そこから上記と同じ湯の小屋行きへの乗り換えです。
※2022年6月現在のものです
車で行くには
カーナビ「奈良俣ダム」設定では大概ダム上までのルートが指示されますが、必ずダムの下を通過します。谷をまたぐ巨大な壁が見える橋の付近からがスタートになります。
トイレ
ともかくトイレの数が少なく限られます。バスでのアクセスの方はなるべく水上駅で済ませておきましょう。
自家用車やレンタカーアクセスの方は奈良俣ダムまでの道すがらいくつかトイレがあります。
途中ルートが2通り選択できますが、風景の変化が欲しい方は利根川沿いのルート、距離や時間を稼ぎたい方は粟沢という信号を左です。
・信号から2,3分で左に公衆トイレ。
・10分ほどさらに走るとダム湖を渡る前に右に公衆トイレ
奈良俣ダムはダム下にはトイレがありません。バスの方は終点まで乗って、温泉にお願いしてみましょう。車の方はダムの上まで走っていきましょう。上にはトイレがあります。
散策コース
それでは早速コースを紹介しましょう。洞元の滝バス停をスタートとします。
バス停から少し戻った所に駐車スペース、もしくは橋を渡った先に数台駐車スペースがあります。
ここからダム下の巨大な水路沿いにダムに向かって歩くと橋を渡ります。
ちょうどダムの方水路を跨ぐ形になった橋で、大型建造物が怖い方はかなり怖い場所かも知れないです。
春先に隣の矢木沢ダムと、下流の藤原ダムの放流イベントが開催される時季には奈良俣ダム独特の綺麗な
波紋(と言うのが正しいか分かりませんが)が見られます。
よくダムの放流というと想像される水門が上がり、大量の水が破壊力を持って流れるタイプと異なり薄くゆっくりと流れ落ちる放流が見られます。
3つの流れが集まる姿は年に一度だけですが2つの流れが作る模様は春先の満水期に越流している時期には割と頻繁に見られます。独立行政法人水資源機構のホームページなどに現在の貯水量が100%を超過していると見られる可能性が高いです。
続いて橋を渡り登り始めましょう。
最初は緩やかな傾斜でダムをほぼ横に移動する感じで距離を稼いでいきます。
階段が始まりますが、まだこのあたりはさほど急な感じではありません。
しばらくすると左手に休憩ポイント、少し休みましょう。
ここから次の休憩ポイントまでは完全に階段のみのエリアで少しずつ大変さが上がってきます。
なんとなく階段を登ろうとした人は割合このあたりで先の階段を見て引き返す方も多いですね。多少気合いもあった方が良いです。
次の休憩ポイントまで頑張りましょう。この遊歩道にある休憩ポイントには日よけになる屋根がないので熱中症への対策が心もとないです。わずかですが途中2か所ほど木陰ができるポイントがあります。たかがこれしきと思うかもしれませんが馬鹿になりません。
第二の休憩ポイント。ここもやはりむきだしです。突然の雨などの対策も含めて遮光できる折り畳み傘などを持ち歩きましょう。晩秋季など、よほど気候が落ち着いている時期以外は注意しましょう。
登山道具のいらないハイキングといった感じで楽しめます。下からダムの上までは片道約1500m。
第二休憩ポイントから先が露骨に傾斜がきつくなりますが、ここを越えればダムの頂上天端です。階段が回り込みながら上が見通せない形で登るので到達点を見ながら頑張れないのが辛い所です。最初に少し頑張って、次に圧迫感のある階段を手摺につかまりながらゆっくり、健脚者や子供がひょいひょい登っていきますが気にしない気にしない(笑)
ここを越えれば天端が見えて来ます。
お疲れ様、天端です。側に休憩所があります、ゆっくり呼吸を整えましょう。
ここからダムを渡りきると独特のキノコのような形をした建物が見えてきます。
資料館とカフェがあります。資料館にはダムの成り立ちや周辺の環境などが紹介されていて無料で入る事ができます。
トイレは常時使用できます。
ここから遊歩道ではなく管理道路から県道で洞元の滝バス停目指して下り始めましょう。
ダム天端から逆へダム湖に沿って歩くと右手にトンネルがありますのでここから下ります。
歩道は両脇にあり5分程で通過できます。
トンネル出ると山奥らしい深い沢筋に緑の中へと歩を進めます。
谷筋に風が走る気候の日だと真夏でも割りと気持ち良い下りを緑を眺めながら散策できます。
ここからずっとバス停まではほぼ下りです。勢い余って膝を傷めないようにゆっくり歩きましょう。
奈良俣ダムの管理道路を下り、県道までの間に少しだけトンネルがありますがこちらは短いトンネルなので明かりの心配はありません。
T字の交差点にあたり、ここにいかにもなゲートがありますので分かるかと思います。
左は尾瀬方面で、右へ下ります。少し下ると宿、温泉が集まっています。いつも通過してしまうばかりなので一度ゆっくり寄ってみたいです。
バス停は湯の小屋バス停、温泉街のすぐ下までバスは来ています。
バスで来た方は温泉でゆっくりしたあと、ここからバスで下るのも良いですね。
車の方はぐるり一周で橋まで。
暑い日に洞元の滝を橋から眺めるのも気持ち良いものです。
ともかく水がキレイで川底がよく見えます。
お疲れ様、ですがこの一帯何気に温泉の選択肢がありますので先ほどの湯の小屋温泉街、宝川温泉、水上温泉とあります。温泉めぐりなども合わせるとより一層楽しめるエリアだと思います。
注意点
全体を通して大きな危険はなく巨大な人口建造物に沿って整備された階段コースです。ただ、場所によって階段の傾斜がきつくなり、
調度足がきつくなったあたりで出くわしますので地味に階段事故に気を付けて下さい。夏場はダム壁面沿いの露出した環境の為、
天端に上がるまで日差しを避ける場所がありません。熱中症にも気をつけましょう。
救急車などは水上町から駆けつける関係上すぐには来れません。体調に異変を感じたり動けなくなった時は早めに助けを呼んで下さい。
日が落ちてからのダム散策はおすすめできません。街灯もなく奥利根山岳地帯のど真ん中です。完全な山奥です。
冬は冬季閉鎖され、雪の為に物理的にアクセスが遮断されます。
大きな峡谷部にある遊歩道ですのでなんとなくで良いので上からの落下物に気を付けて下さい。
山の斜面は遊歩道からの距離が空いていて危険な斜面は補強がなされていますが、散策中に緊急地震速報が入り体感震度が大きいと感じた時はなるべく早く峡谷部から離れて下さい。
温泉でゆっくりしたあとは、帰りの運転の眠気に注意です。
バスアクセスは自由さでは分が悪いですが、眠気や疲れと戦わなくて良い点は最強ですね。
まとめ
散策に何もよりによってこんな山奥に来なくてもと思われるかもしれませんが、これだけ山奥に来なければ得られないレベルの自然の中を登山ではなく普通の恰好で歩ける場所は中々貴重なのではないかと思います。
手すり、階段、柵が整備されたエリアです。ダムの高さイコール登坂標高落差で、要するに168メートルの整備された山登りだと
思って下さい。ヒールのない靴なら大概大丈夫です。開けた谷なので山びこ会話ができます。
コースの長さより高さの負担が大きいですが、子供などは笑いながらひょいひょい登ってしまいます。
それではまた次の記事でお会いしましょう。
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